【プロジェクトメンバー対談01-後編-】みらいキャンパスに込めた想いや講師として齋藤が描く授業とは

プロジェクトメッセージ
2023.10.30

「未来の学びプロジェクト」とは、VUCAと言われる不確実でより変化が激しくなる未来に向けて、これまでの教育の在り方にとらわれない、「真にあるべき学びのあり方」を共に探し、創造していくプロジェクトです。

総合責任者の城座とLearning Experience デザイナーの齋藤2名がプロジェクト発足の経緯や教育への想いについて語る対談、中編では、未来会議をふまえて見えてきた学びのあり方の提案である「みらいキャンパス」について伺いました。後編では、「みらいキャンパス」の講師として齋藤さんが担当する授業や、「みらいキャンパス」に込めた想いをご紹介していきます。

―プロジェクトメンバーでありながら、「みらいキャンパス」で講師を担当することになった経緯はどのようなものだったのですか?

齋藤
「みらいキャンパス」の構想が見えてきたころから、「自分も講師をやってみたい!」という気持ちはあったのですが、とくに人に自慢できるような実績もないので、少し遠慮していました。そんな時、城座から「講師をやってみないか」と声をかけられたのです。

城座
一緒にプロジェクトを推進するなかで、「教育学に興味があって、塾講師として数学も教えていた」と聞きまして。加えて、話しぶりもとても好感がもて、人柄も素敵なんですよ!
「この人ならきっと、子どもたちのよいロールモデルになってくれる」と確信しました。そこで声をかけたところ、「やります!」と即答されたのを覚えています(笑)。

齋藤
即答しました(笑)。「是非、やらせてください!」と。

―齋藤さんは何についての授業をされるのですか?

齋藤
「データ分析」についての授業をする予定です。僕は、大学時代に数学教育を専門に学び、大学院では教育心理学を専攻してきました。加えて7年間の塾講師経験もあります。つまり、ずっと「数学を教えること」をやってきました。ただ、塾講師時代はあくまで目の前の子どもたちを志望校に合格させることを重要視していたので、今回は「受験のための数学」ではないことをやりたいなと考えました。
このプロジェクトとは別に、ベネッセではデータ分析の仕事をしているので、「データを見ること」「データの裏側にある製作者の意図を読み取ること」を教えられたらいいなと思っています。日々の生活のなかにもデータや数字があふれているじゃないですか。あらゆるものがデジタル化して、データを取ることができる時代なので、正しくデータを見る力を養うことは重要だと思っています。

―たしかに、これからデータを見る力は重要だと思うものの、まだ教育内容として確立していない気がします。データというと難しいイメージが少しありますが、小学生も楽しめるものなのでしょうか?

齋藤
「データの見方」や「データはどうやってつくるのか」という内容は、小学校で学習する算数レベルでも十分に深めることができます
これまで議論してきたことでもありますが、一方的に教えるような授業ではなく、まず、「子どもたちがどう思うのか」を大切にしていきたいです。答えを教えるような内容ではないので、データをみたことでその子がどのように受け止めたか、どんな反応をしたかなど、子どもたちの反応や自由な発想をいかした授業にしていきたいと思っています。

―「みらいキャンパス」での授業が、参加者にとってどんな体験になってほしいと思っていますか?

城座
「なんかおもしろい大人に出会っちゃった」。
そんな体験になれば良いなと思っています。子どもが日常生活の中で出会う大人は、実はとても少ないのではないかと感じています。私も子どもがいますが、子どもが出会う大人は、親・学校の先生、習い事や塾、学童の大人くらいですよね。子どもたちは、身の回りにいる大人の世界以外にはなかなか出会えないのです。だから、「みらいキャンパス」を通じて、「ちょっとおもしろそうな新しい可能性の扉が開いた!」という状態になってくれたらうれしいなと思っています。

―キーワードに出てきた「ロールモデル」ですね。まさに「未来会議」での気づきが授業につながっているのですね。

齋藤
講師の人間性が印象に残るようにしていく、というのも本当にこだわっています。僕も、城座をはじめとするプロジェクトメンバーに授業を見てもらってブラッシュアップを重ねていますが、最初にもらったフィードバックは、「齋藤先生にあこがれを抱くような授業にしてほしい」でした。「みらいキャンパス」の授業は知識を教えるだけの場ではなく、おもしろい人に出会える場にしたいと思っています。

―最後にメッセージをお願いします。

城座
たくさんの講師と出会うなかで、「自分はこれが好き!」「こんな講師みたいになれたら楽しそう!」というものを見つけていってもらえたらと思っています。授業を通じて、自分は何が好きで何が嫌いかなど自己理解を深めるきっかけになってもらえればうれしいです!

齋藤
講師のみなさんは、究めている道のおもしろさを子どもたちにも伝えたい!という熱量は誰にも負けません。子どもに教えた経験がないという方もたくさんいらっしゃいますが、自分も講師をやりますので、一緒に講師の方の魅力を引き出せるようにサポートして、「みらいキャンパス」を盛り上げていきたいです!

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