「元素」から好奇心が無限に広がる!「わくわく」がのばす科学的探究心
「みらいキャンパス物語」第四弾は、日本科学未来館でサイエンスコミュニケーターとして勤務経験があり、2019年国際周期表年実行委員も務めた梶井講師が講座に込めた学びへの思いをレポートします。
■(講座名)世界は何からできている?キミだけの元素図鑑をつくろう!
■参加者の学年:小学3年生~小学6年生
科学の基盤は〇〇によってつくられる!?
みなさんは、科学の魅力と聞くと何を思いうかべますか?
発見や発明、先端技術などがうかぶ方もいらっしゃるかもしれません。
梶井講師は「科学の魅力のひとつが、他者とのわくわくの共有」だと言います。
「科学の発見は地球に住むみんなのものであり、みんなと共有できる。話し合うことで発展し、社会の中でよりよく使っていくこともできる」と。
そんな梶井講師がレッスンで、大切にしているのは「対話」です。
お子さんからの何気ない疑問や気づきなどのつぶやきをどんどん取り入れ、参加者の「わくわく」にあわせて広がり、進化していく学びの様子をお伝えします。
レッスンのはじまりは、身の回りに目を向けることから
レッスンは、自己紹介とウォーミングアップを兼ねて、「今日、わくわくしたことは何?」という問いかけからはじまります。
どんな小さなことでもかまいません。感情が高まった出来事をちょっと立ち止まって見つめてみることで、日常を別の視点でとらえなおし、自分とほかの人との感じ方の違いなどを体感。身の回りについて「元素」の視点で見つめなおし、みんなでその楽しさを分かち合うレッスンの入り口に立ちます。
▼梶井講師の「日常のなかの小さな気づき」から元素の世界へ
一人ひとりの「わくわく」にあわせて変幻自在のレッスン
「元素」と一口に言っても、はじめて元素にふれるお子さん、漫画や科学館などをきっかけに興味を持ち始めたお子さん、とても詳しくて元素検定の級をもっているお子さんなど様々で、一人ひとり「おもしろい」と感じるポイントも違います。
梶井講師は、対話をとおして、お子さんたちの興味や関心をさぐりながら、絵が好きなお子さんには絵を題材に元素の話につなげたり、とても詳しいお子さんには、さらに深める情報を伝えたり、次の興味へとつながる本や動画をおすすめしたりと、元素を入口に、化学の話題を自由自在に広げていきます。次第にお子さんたちも、「もっと知りたい」「これはどうしてだろう」と疑問や興味が次々とわき、梶井講師への質問がとまらない状態に!
最後の元素図鑑づくりでは、「どうしてその元素を選んだのか」ということに、みんな興味津々。元素を学びながら、いつのまにか「わくわく」を共有する楽しさに引き込まれている様子が伝わります。
▼最後は小さなブックレット形式の「元素図鑑」が完成!
対話で育つ科学的なものの見方・考え方
音楽家にとっての音符のように、科学者があらゆるものを表すのに使う「元素記号」。
科学の基盤となる知識を楽しく学べるだけでなく、レッスンで、講師やほかの参加者の方との対話をとおして、「わくわく」を共有することで、新たな視点や興味関心が、お子さんのなかにしっかりと根付いていきます。
自分の気づきを楽しそうに語る様子、好きなものをキラキラした目でモニター越しに見せてくれる様子に、「科学の発展の原動力はこの『わくわく』にある!」と、改めて感じさせられた、すばらしい学びの機会でした。
■梶井講師の同講座 【世界は何からできている?キミだけの元素図鑑をつくろう!】は11月にも開催予定です。ぜひご検討ください。
【公式】みらいキャンパス | ベネッセコーポレーション (benesse.co.jp)
Written by Sawako Ochi