いつものブロック遊びとは違う!レゴ®シリアスプレイ®メソッドと教材を活用した探究

みらいキャンパス物語
2023.12.21

ブロック遊びをするのなら、講座に参加しなくてもいくらでもできるのでは?と思われるかもしれません。でも、ここでおこなわれている、普段の遊びとは一味も二味も違う、ブロックを使った探究とは?
「レゴ®シリアスプレイ®メソッド」を活用した講座についてレポートします。

■<1回完結>レゴ®シリアスプレイ®メソッドと教材を活用 未来のお仕事を創造しよう!
■参加者の学年:小学1年生~6年生

大好きなブロックを使うから、夢中になれる!

ブロックを組み立てるお子さまの眼差しは真剣そのもの。制限時間が来ても、手を止めるのが惜しい様子です。手を動かして、夢中でブロックを組み立てている時間は、創造力、表現力、発想力などが伸びている時間です。低学年のお子さまでも、「1時間飽きずに集中できた!」「オンラインの学習に不慣れだけれど、楽しくできた!」という感想が見られます。大好きなブロックを起点にしているからこそ、1時間、前のめりで講座に参加できるのです。さらに、ブロックを使うことで、普段は難しい、「自分の中にある形のない想いを目に見える形として表すこと」がスムーズにできることも特長です。

想いを伝えるって楽しい!てらしーさんのサポートによって引き出される、子どものプレゼン力

ただブロックで遊ぶのならば、1人でもできます。ですが、講座の中では、作品づくりは1つのステップにすぎません。作品を通じて、自分なりに感じたことを互いに他者に伝え合うことがこの講座の醍醐味です。とはいっても、自分の想いを言葉にして、相手にわかりやすいように伝えるというのは、大人でもなかなか難しいことです。そんな時、てらしーさんが温かく子どもたちの想いを引き出してくれます。てらしーさんはみらいキャンパス以外でも、子どもから大人までを対象に、全国各地で様々なワークショップなどをおこない、プライベートでは2児の父親でもあります。そんなてらしーさんだからこそ、子どもたちが作品の紹介を求められたときに上手く言語化できず、「わかんない…」「なんとなく…」と言ってしまっても、決して否定することなく、「すごくよくできているね!」と認めたうえで、「一番上についているパーツはなにを表しているの?」「そこのブロックはなんで赤色にしたの?」など、丁寧に1つ1つ聞き出してくれます。そうすると、徐々に子どもたちは、「実はここに人もいるんだよ!」「ここには緑になっているんだよ!」などと、自分の言葉で自分の作品に対するこだわりを教えてくれたり、てらしーさんに倣って他の参加者の子の作品に対して質問をしたりします。そうして安心できる空間の中で、対話や関わり合いが生まれ、最初は思い付きで作ったものにも、自分の想いが反映されていることに気がつき、それを他者に伝えることのおもしろさに気がついたり、他者の作品のすばらしさに気づいたりするのです。

講座終了後のアンケートでも、「てらしーさんが拙い発言もしっかり拾って褒めてくれた」「穏やかなお人柄、子供目線も持ちつつ子供に新たな視点をくださるようなサポート力を感じました」など、てらしーさんの人としての温かさを感じる声が多数みられます。それと同時に、「お友達の作品にも質問したりして、積極的に参加できた」「制作して発表するというアウトプットやプレゼンの訓練にもなってよかった」というコミュニケーション力・発信力の成長を感じたという感想も見られます。

1つも同じ作品はできあがらない!

ブロックの中から「今の気持ち」にぴったりなブロックをひとつ選ぼう!というワークをおこないます。例えば、「きのうはしっかり眠って頭がすっきりしているから、透明のブロック」とか「暑いから、赤のブロック」という風に、自由に選ぶというものです。そうすると、子どもたちはそれぞれに今の気持ちを教えてくれます。
また、時間内に自由にブロックで塔を作ろう!というワークをおこなえば、子どもたちは思い思いの塔を作ります。
こうしたワークをすると、同じ空間で同じことをしても、それぞれに違う気持ちを持つことや、同じ時間内に同じお題で作品を作っても、1つも同じ作品が出来上がらないということに気がつきます。
どんな表現も正しい、正しくないではなく、違って当たり前、違うからおもしろいんだと受け入れる力が育まれるのです。
それは、これから社会の中で多種多様な人と関わりあいながら生きていく子どもたちにとって、とても大事なこと。同じ体験をしても、もしかしたら相手は自分とは違うように感じるかもしれないと想像したり、お友達と意見が食い違ったときに、自分の持っている世界や意見だけが正しいわけではないという意識を持ったりすると,自分の意見を押し付けることなく、対等に話し合うことができるようになります。

誰だって世界の一員。自分で未来を切り拓いていこう!

普段子どもたちは家庭・学校などの日常や人々がすべてで、それ以外に目を向ける機会はあまりありません。いつか大人になるんだ、大きくなったらこんなお仕事をしたいな、という思いはあっても、それが今の自分につながっているのだということはピンと来ないことも多いのではないでしょうか。ですが、この講座では、ブロックを使って、「きみが大人になった未来の世界で、どんなお仕事があったらいいかな?」ということを表現しました。子どもたちは、実際にあるなしに関係なく、自由に発想を広げていきます。そこにはきっと、どんな未来を作りたいのか?という想いが表現されています。このワークをきっかけに、自分も未来を創っていく世界の一員であるということを感覚的に感じることができます。そんな未来の理想の姿を起点に、じゃあ現在はどんなことをしようかな?深めようかな?と考えることも、子どもにとって「未来への大きな一歩」につながるのです。この講座を受講した子どもたちが、これからがどんな未来を創りあげていくのか、今後も目が離せません。きっとわくわくするような未来を自分たちの手で創ってくれると信じています。

■寺島義智講師の同講座 【<1回完結>レゴ®シリアスプレイ®メソッドと教材を活用 未来のお仕事を創造しよう!】は12月にも開催予定です。ぜひご検討ください。
【公式】みらいキャンパス | ベネッセコーポレーション (benesse.co.jp)

Written by Saho Ishioka

一覧へもどる