みんなで一から創る、小さな建築家たちの「おおきな街」

みらいキャンパス物語
2024.01.25

“建築士むっちゃん”の講座がリアルの場で開催されました!子どもたちは板ブロックを駆使して、自分たちの街を創造。協力と自己表現の大切さを感じることのできるすてきな体験となりました。そんな魅力的な空間の一部をご紹介します!

■<新宿開催>建築士になってみんなでおおきな街をつくろう!
■参加者の学年:小学1年生~4年生

初めましてのコミュニケーション!

この講座で、子どもたちは、一級建築士の野上むつみさんこと”むっちゃん”とともに大きな「街」づくりを体験しました。みんなの個性がつまった「街」が創造されるまでの様子をご紹介します。

待ちに待ったこの日。受付で、それぞれのニックネームを宣言して名札をつけると、保護者の方は別の部屋へ移動しました。不安そうな子どもたちも、じゃんけん自己紹介であっという間にリラックス。

最初に取り組んだのは、土地づくりです。ブルーシートの上に白い紙を広げました。白い紙がひろがると、ごろごろ寝っころがったりぐるぐる回ったり。子どもたちのワクワクに火がつきました。紙をハサミで切って海に、土佐和紙を大きくかぶせて山に。藍染めの布を山から垂らして海へ流れる川に。みんなで大地を創りました。

五感で感じる!

和紙と藍染めは、子どもたちに本物を感じてほしいと、むっちゃんが特別に取り寄せてくれたもの。”いいにおい!” 子どもたちの五感は、とっても敏感です。

みんなで大地をつくった後は、個人の作業に入ります。”海のそばがいい!” ”山の傾斜を利用したい!” ”広い土地がほしい!”。それぞれに希望のエリアを選んで、板ブロックで思いのままに建物をつくりました。一瞬の無言の時間。全員が集中して取り組んでいます。小さな建築家たちは、自分ならではの世界を創り上げていました。

建物が完成すると、次は道づくり。板ブロックが足りなくなったので、マジックペンで描くことになりました。”ここつないでいい?” ”いいよ!” 声をかけあいながら、みんなの作品がつながり、大きな街ができあがりました。

”この街で遊びたい!” Aさんからの提案をむっちゃんがすかさずキャッチ。最後にみんなで遊ぶことになりました。”板ブロックを車にして走らせよう!”。でも、板ブロックがたりません。”これつかっていいよ” Bさんは大事な自分の作品から1枚はずして提供してくれました。道をたどって建物を回遊したり、可動式の戦車を動かしたり、みんなでつくった大地、そして街を体感することができました。

その子らしい感性と表現力!

最後は、保護者の方を前にしたプレゼンテーションの時間。知らない大人たちの前で話すのはだれでも緊張します。人前で話すのが得意ではない子も、むっちゃんからの質問に答える形で、遊びのときに比べてちょっと声が小さいけれど、でも、堂々と自分の思いを紹介することができました。この経験はきっと自己表現力を育む貴重な財産になると思いました。

アクティビティのあとは全員でお片付けタイム。一から創り上げた自分たちの街を、少しずつ取り外していきます。「みんなで素敵な世界をつくったよね」という思いを重ねながらの共同作業で、さらに心がまとまっていくのを感じました 。

むっちゃんはみんなの思いを全身全霊で聴いてくれます。その姿勢は自然に子どもたちに伝わり、参加した子どもたちならではの安心できる空間が作られます。そのような環境だから、思う存分、自分の作品づくりに没頭し満足できる。自分が満ち足りているから、みんなにもやさしくできる。子どもたちはこのワークを通じて、楽しみながら自己表現や協同作業を体験し、他人を尊重することの意義や心地よさを感じることができたのかな、と、最後の自信に満ちた子どもたちの目を見て思いました。

左から「畳の原料イグサ/藍の原料タデアイ/和紙の原料コウゾ」

■野上むつみ講師の講座オンライン講座は随時開催しています。
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Written by Bessho(全国の子どもたちとむっちゃんをつなぎたい、みらいキャンパス 数・図形講座担当)

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